最近めっきり暑くなってきた。
そんな中、冷房の効かせた部屋でのんびり過ごせるとは、まさに天国!
冷房といえば、昔住んでいた学生寮には冷房がなかったので、あれは本当に難儀なことだったなあとしばしば思い出す。
え…冷房ないんすか…
大学1年生から4年生まで学生寮に暮らしていた。
寮生の個人部屋の設備はタンスくらいであり、あとは部屋主のお好みで設置することになっている。
カーテン、机、椅子などは適宜調達しなければならない。
そして、冷暖房器具がない。
冬は毛布に包まって着込むことで何とかなるが、夏はどうしようもない。
脱ぐにしても限界がある。
さすがに昼間に部屋で過ごすのは厳しい。
大学の図書館や買い物など外出することで暑さを凌ぐのが常套手段だ。
実は寮に図書館があり、冷房が設置されているため、そこに避難する方法もあるが、先客がいる場合も多く、私はあまり活用していなかった。
窓に直接取り付けるタイプの冷房を買う人もいたが、扇風機で何とかやりくりしていた。
大学2年生から使っていた部屋は西日が差す角部屋で、日が沈んだあとでもやけに熱気がこもってしまう。
具体的には、西側の壁面が熱を持ち、夜になっても冷めにくい。
窓を開け、部屋の扉を開け、扇風機を回して、できるだけ風通しを良くするが、やはり暑い。
同じ寮に住む友人のRさんも暑さに弱く、私の部屋に立ち寄っていく際は扇風機の前に陣取ることがしばしばだった。
屋上へ行こう
ある日、Rさんが屋上で涼まないかと提案があった。
最上階の4階に住むRさんが言うには屋上で寝ている人がいるとのこと。
そして屋上は部屋の暑さに比べ、各段に涼しいということ。
これは試してみる価値があると思った。
屋上には洗濯機が数台あり、洗濯物を干せるようにポールがいくつか立っているくらいで、特に設備はない。
昔は屋上部分にも部屋があったらしいのだが、数年前に耐震のため撤去されたらしい。
もちろん屋根などはなく、床が柔らかいわけではない。
寝転がるにも工夫が必要だ。
そこで部屋の分離可能なマットをいくつか持っていく作戦だ。
さてさてそれでは早速屋上へ。
わずかに見えた光明、しかし…
屋上に視察に行ってみると、なるほど確かに冷房ほどではないが涼しい!
これは朗報だ。
続いて、部屋から持参したマットを敷いて、さっそく転がった。
東京の夜の明かりは星空を見るには強すぎるが、薄明るい空を眺めるだけでもなかなか風情のある行為ではないか。
ここで問題が発生する。
やはり涼しいといえども多少、汗をかく。
部屋のマットは吸水性ではないため、汗をはじきかなり不快な肌触りとなっていた。
また、4階だから蚊はいないだろうと高を括っていたが、10分もしないうちに数か所刺されてしまったではないか。
……カユイ
私はそそくさと退散することにした。
Rさんよ、悪いが私には合わないようだ。
屋上が涼しかった分、部屋の暑さに落胆したが、それでも快適性は保たれるのは重要だ。
まとめ
冷房サイコー