はじめに
一年近く前の話になるのだが、先日、山手線を歩いて一周してきた。
転職前は東京に住んでいたのだが、転職に伴い引っ越すことが決まった。
東京都民として何か思い残すことはないのかと自分に問いかけたところ、山手線を歩いて一周したいとの声が上がったのだった。
さて、インターネットで調査したところ、志を同じくする者たちのブログ記事がいくつか見つかり参考にした。
山手線の内回り側を歩くのか、もしくは外回り側を歩くのかで流儀があるらしい。経路の詳細にも依るが、一周は大体40kmほどの距離であり、1日がかりで何とか歩き通せるとのこと。
ということで、先人たちの知識を参照した結果、遂行可能な現実的なプロジェクトということが分かった。最後の都民生活を締めくくるのに良い思い出だと考えて、実行することにした。
下準備について
今回は比較的距離が短いとされている内回りを選択することにした。家からアクセスしやすい西日暮里駅をスタート地点とした。基本的には線路沿いの道を歩くことになるが、一部区間では線路沿いの道が途切れるため住宅地を歩く必要がある。線路沿い以外の道については予めグーグルマップで確認して要所をザックリ頭に入れて置いて、当日は適宜歩きながらスマートフォンで経路を確認することにした。
服装は、動きやすい運動着とし、体温調整のしやすさを考慮してパーカーを羽織った。また、先人のブログでしばしば言及されていたが、足への負荷がかなり大きいので靴下を二重に履くことが推奨されていたため、それに倣った。
持ち物はタオル、スマートフォン、現金、身分証明書、ティッシュといった最低限の物に限定して、ショルダーバッグに入れて管理した。飲み物や食事などは適宜現地調達とした。現金については大体5千円くらいあれば十分だと個人的には思う。
工程記録
西日暮里駅をスタート地点として、山手線の内回りに沿うような道をひたすらに歩いた。
途中で道に迷ったり雨宿りしたりなどトラブルに見舞われたが、10時間46分というタイムで西日暮里駅に無事に戻ってくることができた。
歩いた距離については計測していなかったが、各駅の到着時刻と駅の写真を記録していたので工程記録としてまとめてみる。
ここからスタート。プロジェクト開始だ。
田端―駒込間には山手線では唯一の踏切がある。
ここから線路沿いの道から若干外れるので注意が必要だ。地図と現在地をこまめに確認。
無事に到着。ひとまず難所を超えた。
目白近傍には興味深いオブジェクトが多い印象だ。
10:12 新大久保ここで一旦休憩。駅の近くのセブンイレブンのイートインで高菜明太おにぎりを食す。まだまだ元気は残っている。10:26出発。
明治神宮が癒しスポット。
スタート地点の西日暮里から大体反対側まで来た。12:56に途中で見つけた公園で休憩。ローソンで購入したわかめおにぎりとチョコクロワッサンを補給。13:20出発。
大崎―品川間で道を間違えて大幅ロス。途中で雨に降られながらもパーカーのフードをかぶり歩き続ける。
道に迷っていたがやっとのことで到着できて歓喜。雨はまだ続く。
山手線に追加された新しい駅。雨は止んだ。
この辺りから体力の限界が近づき、リタイヤするか否かで心が揺れ動き始める。
浜松町―新橋間で雨が激しく降ってくる。さすがに歩くのが困難と判断して、15:20から雨宿り。15:28出発。
限界に到達。リタイヤするか否かを考える余裕すらなくなる。次の駅へ、いや次の一歩を目標に足を動かす。
少し休憩。ベンチに座る。結婚式の写真撮影や東京オリンピックのカウントダウンなどが視界に入る。16:30に出発するが、辛すぎて道端でしゃがみ込んでしまう。16:35視界に入った、なか卯で牛丼を食す。少し元気になる。16:46出発。
高架下のラーメン屋さんに興味を惹かれる。今度行ってみたいな。
このあたりから悟りを開く。
うぉ…やっと戻ってきた…!
おわりに
山手線を歩いて一周するという実績を遂に解除した。非常に骨の折れる一日となったが東京の街並みを歩いて一望できて面白かった。
なお、翌日はまともに歩行できなかった模様。また、靴下を二重にしていたが、足の裏の皮が若干捲れたり、左足親指の爪が内出血して血豆が出来たりした。
実は最近そのときできた血豆が完全になくなり完治したので、約一年前の体験だが記念にこうしてまとめる運びとなった。
さて、今回は内回り経路だったが次回は外回りか…