家計簿プロジェクトについて

背景

実は一昨年の2020年から何となく資産運用している。

運用に関しては下記の記事で紹介した本の影響を強く受けている。
現在、米国インデックスファンドに投資して、粛々と長期運用している状況だ。

haruokasan.hatenablog.com

 

上記の本の方針に基づいた資産運用の目標金額は、その4%で年間支出を賄える金額とのこと。

私の場合、具体的には5,000万円を目標金額として設定しているが、これは年間支出を200万円と仮定したケースに該当する。
実は、この「年間支出200万円の前提条件」は、どんぶり勘定で設定した金額となっており、実情を把握してはいなかった。

そこで今回は、ここ数年の実績を確認して、本当に200万円で妥当なのかどうかを検証してみたくなったのだ。

 

前置きが長くなってしまったが、上述のような背景があるため、自分の生活におけるお金の周り具合について把握するついでに家計簿として自分なりに付けてみようと思い立った。

 

家計簿作成手法

現在メインで使用している銀行口座の利用明細から年間収支を整理する。

明細データはメイン銀行のウェブサイトから個人口座にログインし、2019年、2020年、2021年の3年分をCSVファイル形式でダウンロードして取得する。

Microsoft社のExcelを用いて明細データを整理して、グラフを作成する。

 

家計簿には年間の総収入、総支出を記載する。
また、支出については、生活費、投資用、奨学金用の三つに区分する。

 

投資用は、つみたてNISA口座や証券会社の口座へ入金した金額を表す。
なお、証券会社の口座に入金した金額は、基本的には全て運用しているが、円→ドルの為替や購入時の端数などで数万円分ほど遊んでいる場合もある。

 

奨学金用は、日本学生支援機構奨学金の返還用のリレー口座として登録した口座へ入金した金額を表す。
リレー口座から毎月決まった返還金額が引き落とされていく仕組みだが、残高が足りずに引き落としができないという事態を避けるため予めある程度の金額をプールさせるようにしている(とかカッコいい理由を書いているが、実は手続きがややこしそうだったので保留している側面もある)
ちなみに、現在は毎月約3万円返還している。

 

生活費は、総支出から投資用および奨学金用を引いた金額である。
つまり家賃や電気代、ガス代、水道代、通信費、交通費、交際費、趣味、寄附、食料品、日用品などが該当する。これらの生活費の多くはクレジットカードで支払っているため、クレジットカードの利用明細を細かく分析すればより細かく分類することも可能だが、今はひとまずトータル金額を知りたいので割愛した。

 

手法について補足

現在、保有している口座は、上述のメイン口座、リレー口座、証券口座の三つである。

メイン口座の収支を確認することで私の生活の全てのお金の周り具合を把握できる(はず)と判断した。

実は、これまでの生活において家計簿を付けようとする試みは何度かあったのだがその度ごとに敗れ去ってきた。そのため予算を組んで、実績を確認し、赤字黒字の判定を毎月行う、といった細やかなことは正直ハードルが高い。

また、月ごとの収支を見ても特に知りたい情報や分析することはないと判断したので、年区分とした。

メイン口座は2018年の4月から運用しているが、1月~3月の3か月分の生活費用を考慮した例外処理や特記が面倒だったので、割愛することにした。

 

以上の理由から、メイン口座の利用明細3年間分について年間収支を整理する手法を取ることにした。

 

結果

2019年、2020年、2021年のメイン口座の年間収支を下のグラフに示す。
横軸は年数を表し、原点を2019年としている(横軸の範囲は10年間ほどデータを取っていきたい意志の表れである)。
縦軸は金額を表し、百万円単位で表示している。

 

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メイン口座の年間収支

 

グラフから分かることを以下に整理した。

  • 総収入は400~450万円を推移
  • 総支出は右肩上がりで、年間60~80万円増加し、2021年には500万円を突破
  • 生活費は200~300万円を推移
  • 投資用は右肩上がりで、2021年には250万円を突破
  • 奨学金用は右肩下がりで、2021年には0円だが、これはリレー口座にこれまで入金した金額が十分にあったため(面倒だったからという側面も無きにしもあらず)

 

考察

グラフから考察できることを以下に整理した。

  • 総収入については特記事項はなく、年収を反映した想定通りの推移だった。
  • 2021年には総支出が総収入を超えていたが、実際には赤字になったわけではなく、投資用として証券口座に入金する金額が増えたことが影響していると考えられる。
  • 生活費に関して、基本的には200万円と考えられる。
    2020年は学生特例で支払いを保留していた年金を100万円ほど追納しており、300万円近くになっているが、実質的な生活費は200万円と見なせる。2021年は引っ越しに伴う初期費用で50万円ほど使用したため、実質的な生活費は200万円と見なせる。これらの背景を考慮すると、生活面においては基本的には一定水準を保っている状況と考えられる。
  • 資産運用の目標金額算出時に用いた「年間支出200万円の前提条件」は妥当であることを示唆する。
  • 投資スタイルについて、2019年はつみたてNISAでの運用、2020年はつみたてNISAから証券口座への移行、2021年は証券口座での本格運用となっている。現状、生活余剰金を投資に回すような資産運用方針としているが、2021年の実績を確認する限り、その方針に即した収支状況となっていると考えられる。
  • 奨学金用については2019年に利子有のものを一括返還したため150万円と突出している。2021年は、これまでの入金額が十分にあったためリレー口座には追加で入金しなかった。
  • 実際には奨学金を毎月約3万円返還しているため、今後は年間約36万円をコンスタントに入金予定としている。

 

まとめ

我が家の家計簿についてメイン口座の利用明細に基づき整理してみた。

ひとまず、資産運用で仮定している「年間支出200万円の前提条件」が妥当であるという結論が得られたので安心している。

現在、一人暮らしをしているため生活様式が変われば、支出方面については傾向が変わると予想されるものの今のところ資産運用の軌道修正は不要と分かったのは収穫だ。

依然として家計簿を細やかに付けることに対してモチベーションがないが、今回のトータル金額の整理については、これまでのお金の使い方や投資スタイルの変遷を一望できたため結構面白く感じた。

以上、一年に一度くらいは整理したいと思えるようになった家計簿プロジェクトのお話。