転職について

実は半年ほど前に転職した。色々と環境の変化があったが、最近落ち着いてきたので転職関連の話を備忘録として整理してみる。

 

仕事概要

前職には3年勤め、現職は2社目となる。
これまでの会社の仕事では、Computer Aided Engineering(CAE))と言われるモノづくり系のシミュレーションソフトに携わってきている。

個人的な所感として、物理的な方程式を数値解析で解いていくのだが、その際に様々な工学的判断を必要とし、定式化における近似手法や対象のモデリング手法、解析結果の妥当性、実験結果との相関性、計算時間を短縮させる工夫、パラメータスタディなどなど話題が多く奥が深い点が難しくもあり面白いところなのだと思っている。

大学院では物理を専攻し、実験系の研究室に所属していたが、物理や数学の知識を活かした仕事を探した結果、シミュレーション関連の仕事が魅力的に思え、CAEの世界へと飛び込んでいった。
前職ではCAEソフトの受託解析と販売に携わり、現職ではCAEソフト開発に携わっている。
学生時代の実験物理から前職の数値解析技術職への転身についても思い切った選択肢であったが、今回の転職はCAEソフトのユーザー側から開発者側への転身ということで、より勇気の要する選択だったように感じている。

 

会社員活動について

会社員4年目としての率直な感想として、そもそも組織の中で働くのはあまり向いていないように感じている。
比較的一人で黙々と作業することができる業種だと思っているが、チームプレーやリーダーシップを発揮せねばならない場面は少なからずあるもので、その度ごとに疲れやストレスを感じやすいと個人的には分析している。
勿論、一人では太刀打ちできない大きなプロジェクトを達成するのはやりがいのあることだとは思うが、順番に話をする、人前で意見を言う、などといったことは強い刺激なのでなるべく減らしていきたいというのが本音である。
しかしながら耐え難いストレスというほどでもないということもまた事実であり、皆そうやっているものだと言われれば、そういうものなのかと納得してしまう側面もある。
だが、これからのことはよく分からないものの、将来的には独立していきたいという願望は何となく持っていて、それは今後無視できないものになるだろうと直観している。
いきなり一人でお金を稼いでいく立ち回りはハードルが高すぎるので、まずは仕事を通じて社会スキルや数値解析、プログラミングなど広く技術研鑽に励んでいるような状態である。

 

転職のきっかけ

前職ではパワーハラスメントや不正行為といった致命的な問題は全然なく、非常に良好な労働環境だったように思っている。
ただ、個人的には業務内容に何となく息苦しさを感じていた。
前職ではソフトウェアの販売や受託解析がメイン業務となっており、自社製のコンテンツは特にない状態だった。
販売関連では、ユーザーと開発元の間に入ってユーザーの立場に寄り添ったソフトウェアの細やかなサポートを提供する。
受託解析では、顧客の課題や計算したい解析を業務委託する形式で、解析条件やモデリング方法などを顧客と相談しつつ解析結果を提供する。
ざっくりこんな感じの業務内容で、面白さややりがいなどを見出すことはある程度できていたのだが、研究開発的な新たな一手を探求するような方向性を個人的には求めており、そのあたりのミスマッチが息苦しさに繋がっていたのだと思える。
転職のきっかけを一言でまとめるならば、新たな一手を探求する側面を仕事に取り入れたくなったからだ。

 

転職活動について

転職活動は転職に特化したサービスを提供するサイトに登録して行った。
登録した転職サイトは2つであり、一方は求人を自分で探索していくタイプのもの、もう一方は企業やエージェント側からスカウトをもらって選考を進めるタイプのものだった。
面接は4社と行い、業種はCAE関連やAIエンジニア、業界は自動車、ソフトウェアベンダー、半導体、ネット通販だった。

研究開発をキーワードに特に業種や業界にこだわらず転職活動を行った。
活動期間は半年ほど。
最終的にはシミュレーションソフト開発の仕事に就くことになった。

 

まとめ

転職についてまとめてみた。
ひとまず希望していた研究開発的な職業に無事転職することができた。
現職ではまだまだ戦力と言い難い状態だが、がんばっていきたい所存である。