家計簿プロジェクトについて

背景

実は一昨年の2020年から何となく資産運用している。

運用に関しては下記の記事で紹介した本の影響を強く受けている。
現在、米国インデックスファンドに投資して、粛々と長期運用している状況だ。

haruokasan.hatenablog.com

 

上記の本の方針に基づいた資産運用の目標金額は、その4%で年間支出を賄える金額とのこと。

私の場合、具体的には5,000万円を目標金額として設定しているが、これは年間支出を200万円と仮定したケースに該当する。
実は、この「年間支出200万円の前提条件」は、どんぶり勘定で設定した金額となっており、実情を把握してはいなかった。

そこで今回は、ここ数年の実績を確認して、本当に200万円で妥当なのかどうかを検証してみたくなったのだ。

 

前置きが長くなってしまったが、上述のような背景があるため、自分の生活におけるお金の周り具合について把握するついでに家計簿として自分なりに付けてみようと思い立った。

 

家計簿作成手法

現在メインで使用している銀行口座の利用明細から年間収支を整理する。

明細データはメイン銀行のウェブサイトから個人口座にログインし、2019年、2020年、2021年の3年分をCSVファイル形式でダウンロードして取得する。

Microsoft社のExcelを用いて明細データを整理して、グラフを作成する。

 

家計簿には年間の総収入、総支出を記載する。
また、支出については、生活費、投資用、奨学金用の三つに区分する。

 

投資用は、つみたてNISA口座や証券会社の口座へ入金した金額を表す。
なお、証券会社の口座に入金した金額は、基本的には全て運用しているが、円→ドルの為替や購入時の端数などで数万円分ほど遊んでいる場合もある。

 

奨学金用は、日本学生支援機構奨学金の返還用のリレー口座として登録した口座へ入金した金額を表す。
リレー口座から毎月決まった返還金額が引き落とされていく仕組みだが、残高が足りずに引き落としができないという事態を避けるため予めある程度の金額をプールさせるようにしている(とかカッコいい理由を書いているが、実は手続きがややこしそうだったので保留している側面もある)
ちなみに、現在は毎月約3万円返還している。

 

生活費は、総支出から投資用および奨学金用を引いた金額である。
つまり家賃や電気代、ガス代、水道代、通信費、交通費、交際費、趣味、寄附、食料品、日用品などが該当する。これらの生活費の多くはクレジットカードで支払っているため、クレジットカードの利用明細を細かく分析すればより細かく分類することも可能だが、今はひとまずトータル金額を知りたいので割愛した。

 

手法について補足

現在、保有している口座は、上述のメイン口座、リレー口座、証券口座の三つである。

メイン口座の収支を確認することで私の生活の全てのお金の周り具合を把握できる(はず)と判断した。

実は、これまでの生活において家計簿を付けようとする試みは何度かあったのだがその度ごとに敗れ去ってきた。そのため予算を組んで、実績を確認し、赤字黒字の判定を毎月行う、といった細やかなことは正直ハードルが高い。

また、月ごとの収支を見ても特に知りたい情報や分析することはないと判断したので、年区分とした。

メイン口座は2018年の4月から運用しているが、1月~3月の3か月分の生活費用を考慮した例外処理や特記が面倒だったので、割愛することにした。

 

以上の理由から、メイン口座の利用明細3年間分について年間収支を整理する手法を取ることにした。

 

結果

2019年、2020年、2021年のメイン口座の年間収支を下のグラフに示す。
横軸は年数を表し、原点を2019年としている(横軸の範囲は10年間ほどデータを取っていきたい意志の表れである)。
縦軸は金額を表し、百万円単位で表示している。

 

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メイン口座の年間収支

 

グラフから分かることを以下に整理した。

  • 総収入は400~450万円を推移
  • 総支出は右肩上がりで、年間60~80万円増加し、2021年には500万円を突破
  • 生活費は200~300万円を推移
  • 投資用は右肩上がりで、2021年には250万円を突破
  • 奨学金用は右肩下がりで、2021年には0円だが、これはリレー口座にこれまで入金した金額が十分にあったため(面倒だったからという側面も無きにしもあらず)

 

考察

グラフから考察できることを以下に整理した。

  • 総収入については特記事項はなく、年収を反映した想定通りの推移だった。
  • 2021年には総支出が総収入を超えていたが、実際には赤字になったわけではなく、投資用として証券口座に入金する金額が増えたことが影響していると考えられる。
  • 生活費に関して、基本的には200万円と考えられる。
    2020年は学生特例で支払いを保留していた年金を100万円ほど追納しており、300万円近くになっているが、実質的な生活費は200万円と見なせる。2021年は引っ越しに伴う初期費用で50万円ほど使用したため、実質的な生活費は200万円と見なせる。これらの背景を考慮すると、生活面においては基本的には一定水準を保っている状況と考えられる。
  • 資産運用の目標金額算出時に用いた「年間支出200万円の前提条件」は妥当であることを示唆する。
  • 投資スタイルについて、2019年はつみたてNISAでの運用、2020年はつみたてNISAから証券口座への移行、2021年は証券口座での本格運用となっている。現状、生活余剰金を投資に回すような資産運用方針としているが、2021年の実績を確認する限り、その方針に即した収支状況となっていると考えられる。
  • 奨学金用については2019年に利子有のものを一括返還したため150万円と突出している。2021年は、これまでの入金額が十分にあったためリレー口座には追加で入金しなかった。
  • 実際には奨学金を毎月約3万円返還しているため、今後は年間約36万円をコンスタントに入金予定としている。

 

まとめ

我が家の家計簿についてメイン口座の利用明細に基づき整理してみた。

ひとまず、資産運用で仮定している「年間支出200万円の前提条件」が妥当であるという結論が得られたので安心している。

現在、一人暮らしをしているため生活様式が変われば、支出方面については傾向が変わると予想されるものの今のところ資産運用の軌道修正は不要と分かったのは収穫だ。

依然として家計簿を細やかに付けることに対してモチベーションがないが、今回のトータル金額の整理については、これまでのお金の使い方や投資スタイルの変遷を一望できたため結構面白く感じた。

以上、一年に一度くらいは整理したいと思えるようになった家計簿プロジェクトのお話。

 

サークル運営について


以前投稿した記事に関連して、今回はサークル運営についてのお話。

 

haruokasan.hatenablog.com

 

サークルの運営事情概要

駒場キャンパスは主に1、2年生が通っている。

このため2年生が主体となってサークル活動の運営が進められるケースが多い印象だった。
勿論、例外のサークルがあったり、3、4年生や大学院生が参加したりする場合もあるだろうが、大抵は2年生が主導している。

 

どのサークルでも活動の運営には、

  • 合宿や飲み会などのサークル内のイベント活動
  • 学園祭や設備関連の調整などのサークル外の活動
  • 新入生の勧誘活動

などが必要だ。

 

そういったサークル活動の継続に必要な仕事をこなすことが、サークルを主導している人々の役割である。

そういう人々を「執行」と呼称する場合もあった。

 

サークル内での役割分担

私が所属していたテニスサークルは
「飲みなし・女子なし・人少なし」
の三拍子が謳い文句とされており、実際その通りの環境だった。*1

いわゆる「テニサー」というよりは、純粋にテニスをするサークルであり、個人的には非常にありがたい居場所だった。

 

我らがサークルの執行役は2年生の担当であり、覚えているだけでも
部長、副部長、新歓係、会計兼合宿係、コート係
といった役職があった。

 

役職の引継ぎが行われる「代替わり」時期は各サークルによって違うと思うが、我らがサークルでは入会してから約半年後の10月~11月に設定されていた。

今にして思えば、非常にタイトな世代交代スケジュールのように思えるが、それでも代々と風習が受け継がれていくのは何だか面白い。

 

さて、代替わりの際に私にも役職が回ってきて会計兼合宿係に任命された。

合宿は年に4回計画されており、行き先を決めたり宿泊施設の人と現地で支払いなどの対応したりするのが合宿係の仕事内容だ。
なかなかハードルが高いように思えるが、お世話になっている旅行会社から、行き先やバスの手配、宿泊施設の予約などについてサポートを受けられるので非常に助かったものだ。
提案していただいたプランの中から選択すればOKだ。

 

一方、会計係はサークルのお金の管理をするのが仕事だ。
お金の流れは結構シンプルであり、

  • 主な収入はサークル構成員の入会費と年会費
  • 主な出費はボール代と合宿費の不足分

となっていた。

例えば学園祭に出店する際には比較的大規模なお金の流れが想定されるが、我らのサークルではテニスと直接的な関係のないイベントには参加しない風習だったためお金の流れがシンプルだった。
こういった背景もあり、会計係の負荷はそんなに大きくないため、合宿係と結合されていた。

 

ちなみに他の役職について軽くコメントしておくと、
部長は普段の練習を運営するリーダー的役割
副部長はサポート役で主にテニスボールの管理
新歓係は新入生への対応やビラの準備
コート係はコート予約とその情報共有
といった内容だった。

 

まとめ

サークルという小規模かつ約1年間の短い期間ながらも、組織の運営に少し関与できたのは面白い経験だったように思える。
また、純粋に仲間とテニスを楽しめた時間が今では非常にキラキラとした思い出となっている。
私の代の部長と副部長とは学科が同じでサークル外でも仲良くさせてもらっていたのだが、大学院生時代に部長が「あの時が一番楽しかったなあ」と言っていたのがとても印象に残っており、私もそう思っている。

 

*1:ちなみに飲み会は全くないわけではないのだが、新歓や送別会など要所を押さえた必要最低限の回数となっていた。

500円玉貯金

会社員になってから、お昼ごはんでよく外食するようになった。

ここ一年近くは在宅勤務中心なので足が遠のいているが、会社の近くには行きつけのお店がいくつかあった。

会社員生活を始めて1年ほど経ったころには
お寿司屋さん、ラーメン屋さん、天ぷら屋さん、カレー屋さん
4店舗が平日のレギュラーメンバーとして定着していた。

そして平日のうち、残り1日については気まぐれにお店を探索することにしていた。

ローテーションを回していたころが懐かしい思い出になりつつある。

 

さて、月トータルで換算すると、お昼ごはんのコストはなかなかバカにならない。

とはいうものの、実際にかかったコストに関してはどんぶり勘定であり、一応許容範囲ということにしていた。

しかしながら、金銭面だけではなく、健康面についても考えると、ある程度、抑止力があった方がいいと考え、コストをより実感するため500円玉貯金することにした。

ちょっと外食を控えたいという気持ちの表れである。

 

500円玉貯金のルールとして、支払いの際におつりとして500円を受け取ることができるように可能な限り調整して、受け取った500円玉を貯金箱に入れるという単純明快なもの。

 

100円ショップでちょうどいいサイズの貯金箱を購入した。
500円玉で貯金箱を満たせば約10万円貯まるとのこと。

 

 

貯金を開始してから1年半ほど経った頃には、貯金箱がパンパンになり、500円玉が溢れかえっていた。(下図の写真ではきれいに収まっているように見えるが、実際には10枚ほどはみ出し散らかしていた)
さすがに見るに見かねて整理してみたところ、約300枚、つまり約15万円分の500円玉が貯まっていて少し驚いたものだ。

 

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500円玉が貯められた貯金箱とその内容

 

1年以上継続した所感として、500円玉貯金が外食への抑止力としてあまり機能していなかったように思える。
結局は支払い時に500円のおつりをもらう調整をする習慣だけが残っていたというのが実態であり、外食頻度を顧みることは残念ながら皆無だった。

 

外食を控えるという面では500円玉貯金はあまり効果はなかったのだが、思ったよりも硬貨が貯まっていた。

 

 

資産運用について【導入編】

何となく資産運用することにした。

今年から証券会社のNISA口座を使えるようになった記念(?)に資産運用に至るまでの過程を簡単に記録するつもりで今月は重点的に投稿している。

清算編では奨学金一括返還や年金追納、立志編では資産運用のきっかけについてまとめた。

今回は導入編ということで、現在に至るまでの概要を記載してみる。

 

 

前回の立志編では、訳も分からず利用していたつみたてNISAから脱却し、もう少し真面目に資産運用と向き合う方針とすることに決めた。

 

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当時利用していたつみたてNISAについては、パフォーマンスが今一つという判断を下し、以下のことを決めていた。

 

・証券口座を開設すること
・つみたてNISAを解約し、NISA口座を変更すること

 

立志編で紹介した図書には、税の優遇措置を可能な限り活用する方がよい、とのアドバイスがあり、やはりNISAを活用したい。

しかしながら、つみたてNISAとNISAは併用できず、さらに一人一口座までという制限がある。

そういう事情があるため、つみたてNISAを解約する必要がある。

 

というわけで早速手続きを進めていこう。

 

さて、証券口座開設には指定の本人確認書類の画像をネット経由で送ればOKとのこと(ああ、便利…!)

自宅にいながら画面操作をポチポチするだけで簡単に完了した。

 

後日、郵送で初期ID・PASSのお知らせがあり、難なくミッションコンプリート。


次のステップとしてNISA契約へ進みたいところだが、既にNISA口座を開設している場合は、現在契約中のNISA口座の廃止通知書の提出が求められており、ひと手間加える必要がある。

 

次のミッションはつみたてNISA解約だ。

なお、導入編で一番大変だったのは、つみたてNISA解約のステップだった。

 

前回は詳細に書き切れなかったが、最初に契約していたつみたてNISAは非常に不便なものだった。
まず、選択できる銘柄が当時は三種類しかない。
証券口座経由ならば、自分で好きな銘柄を選択出来るというのに。。。

さらに運用コストもバカにならない。
投資信託の場合、信託報酬というものを毎年支払う必要がある。
長期運用の際には、この運用コストが意外と重要なファクターであり、資産を積み上げるプロセスにおける足枷となりうる要因だ。

大抵は、総資産のうちのいくつかの割合を信託報酬として支払うことになる。

総資産のうち、0.1%以下というファンドも探せばあるのだが、当時契約中のものは5%くらいだったと記憶している。

 

・・・これは、おいしくない。

 

また、毎月積み立てる金額を調整するには、ネット経由からは対応しておらず、直接店舗に行って調整する必要があった。
証券口座経由ならば、ポチポチ操作するだけでいいのに。

 

それに、店舗での対応は平日の9時~15時という。

 

調べれば調べるほどあまりにも不自由を感じた。

どうして当時契約していたつみたてNISAはこんなに縛りが厳しいのかと不思議に思ったものである。

 

つみたてNISAをやめようと思った背景には以上のような要因もあった。

 

さて、つみたてNISA解約について色々調べてみるとやはりネットからは対応できず、直接店舗に行く必要がある。
平日の9時~15時という時間帯に行くには通常であれば有給休暇を消費する必要がある。
しかしながら、昨今の新型ウイルス事情により、在宅勤務を実施していたため、昼休みの時間を使って店舗に行く、という選択肢が可能だった。


善は急げということで、自宅近所の支店に昼休憩の時に乗り込むことにしたのだった。

 

やっとのことで、NISA口座の廃止通知書を受け取り、あとは証券口座の方でNISA口座変更手続きを進め、ようやく所望の状況にすることができた。

以上のような経緯があり、2021年の1月からNISA口座を活用できるようになった。

 

環境構築、大変だ。

プログラミングでの「Hello World!」がやっと終わったといったところか。

 

なんとかスタート地点に立ったところなので今後はボチボチやっていきたい。
個人投資家のうち99%は泣きながら退場していくという厳しい世界とのことだが。

 

個人投資家は己の心との闘いが大きな課題と言われている。

できるだけ闘わないようにしていきたい。

そのためのコツは「忘れること」だという。

 

捕らぬ狸の皮算用だが、毎年100万円課金すれば15年後には目標金額に到達できるとの楽観的な試算結果があるので、気長にやっていきたいものだ。

 

 

導入編は以上となる。

また、一連の資産運用についての投稿もこれで一旦完了としている。

次回があるとすれば、資産が1千万円台の大台に乗ったときか、運用作業をプログラムである程度自動化したときか、あるいは泣く泣く退場するときだろう。

 

 

資産運用について【立志編】

何となく資産運用することにした。

今年から証券会社のNISA口座を使えるようになった記念(?)に資産運用に至るまでの過程を簡単にまとめるつもりが思ったよりも文章が長くなったので、今回もその続き。

前回、前々回では清算編ということで奨学金一括返還や年金追納した体験についてまとめてみた。

今回は立志編ということで資産運用のきっかけについてまとめてみる。

 

つみたてNISA

あれは、就職が決まってから給料振込用の銀行口座を開設するべく近所の大手メガバンクに行ったときのことだった。

当時は学生時代から使っていたゆうちょ銀行の口座のみという状況だった。

ゆうちょ銀行の口座は親が開設したものであり、自分で口座を開設するのは初めての経験でちょっと緊張したものだ。

 

手続き自体はとても簡単で、印鑑や署名などを済ませてあっさりと完了した。

さて、これで一仕事終えたと思いきや受付の人からつみたてNISAの提案があった。

 

NISAに関する事前情報はほとんどなかったが、話を聞いてみるとどうやら数十年単位で毎月積み立てておくことでそれなりのリターンが見込める可能性が高い、とのこと。

もちろん、元本保証はないので損失が生じる可能性もある。

 

そのようなことを説明されて、はて、どうしたものかと少し考えたが、また来店するのも面倒だし、月に1万円積み立てる程度であればそんなに負担もないわけで、いい提案のように思えた。

 

お金のことについて全然知識がなく、興味が湧くきっかけになればと軽い気持ちでつみたてNISAを始めることにした。

今にして思えばこれが最初の一歩だったと思える。

 

そして、マイナス運用へ

訳も分からずつみたてNISAを始めて、2年ほど積み立てた昨年(2020年)の4月ごろ、ふと運用状況を確かめてみたらマイナス2万円になっていた。

詳細を分析する力量を持ち合わせていないが、新型コロナウイルスの影響で株価が暴落したことが原因のマイナス運用ということで当たらずとも遠からずといったところだろう。

 

マイナス運用となっている現状に少しショックを受けた。

この2年間で果たして一体どれほどお金のことについて学んだのか、と自問した結果、特に何も学んでいないことに気づいた。

このままではNISAに手を出した意味があまりないなと思い、マイナス運用のショックをバネに一念発起してお金について学ぼうと思い立った。


ということで本屋に行って、その場で心惹かれた本を買うことにした。
「父が娘に伝える自由に生きるための30の投資の教え」ダイヤモンド社:ジェイエル・コリンズ、小野一郎

父が娘に伝える自由に生きるための30の投資の教え

父が娘に伝える自由に生きるための30の投資の教え

 

資産運用のための奥儀として以下の三箇条が紹介されていて印象深かった。

 

  1. 支出は稼ぎより少なくする

  2. 余りは投資する

  3. そして借金をしない

 

 なるほど、シンプルだ。

 借金は概ね清算し、支出は稼ぎより少ないため、残るピースとしては余りを投資すること。か。

米国株式投資信託を推している本であり、自然と投資信託に興味が湧いた。
特にヴァンガード・トータル・ストックの商品が一押しとのこと。
資産の少ない者が手軽に始められるベストな選択肢は投資信託という結論とのことで、すっかり影響を受けた。
まあ、実際に経験してみないと分からない部類の話だと判断し、もう少し積極的に資産運用について調査する直接的なきっかけになった。

税の優遇措置として、NISA制度を活用するのが常套手段なのだが、調べてみるとNISAまたはつみたてNISAを利用できるのは一人一口座のみとのこと。
また、当時契約していたつみたてNISAについて詳細を確認してみると、どうやら年間運用費として数%持っていかれるためあまり好ましくない。
さらに、ヴァンガード・トータル・ストック系の商品を購入するには、現在の大手メガバンク経由では難しそうで、ネットで開設するタイプの証券会社の方が色々と融通が効いて便利そうに思えた。

以上のことから、つみたてNISAを解約して、新たに証券会社の口座を開設する方針に至ったのであった。

まとめ

立志編ということで資産運用を開始するに至った経緯をまとめてみた。
最初の一歩は銀行の受付の人に勧められ、訳も分からず踏み込んだ消極的なものだったが、その後のマイナス運用があったからこそ積極的に行動できたように思う。
まあ、現段階では資産は全然積みあがっていない状況なのだが、こうやって一歩ずつ踏み出すことができたのは我ながら成長できたなあと思うのであった。

資産運用について【清算編その2】

何となく資産運用することにした。

今年から証券会社のNISA口座を使えるようになった記念(?)に資産運用に至るまでの過程を簡単にまとめておこうと思い、前回チャレンジしたのだが、思ったよりも文章が長くなったので、今回はその続き。

前回の清算編となる以下の記事では、奨学金(利子有)を一括返還するところまでまとめた。

今回も前回に引き続き過去の清算編で、年金を追納するお話だ。

 

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過去の清算:年金

第二種奨学金を一括返還してから一年後、とある郵便はがきが手元に届いた。

それは年金の追納に関するお知らせだった。
学生のころに、日本国民年金機構の学生納付特例制度を利用しており、当時は年金を納めていなかった。

 

・10年以内であれば保険料をさかのぼって納めること(追納)ができる。
・将来受け取る年金額を増額するためにも、追納することが推奨されている。

 

はがきにはそのようなことが書いてあった。
そして気になる記載もあった。

 

・学生納付特例期間の承認を受けた期間の翌年度から起算して、3年度目以降に保険料を追納する場合には、承認を受けた当時の保険料額に経過期間に応じた加算額が上乗せされる。

 

郵便でのお知らせがあったのは最後に特例が適用されてから、ちょうど3年度目。
つまり加算額が上乗せされてからの通知ということでなかなか手が込んでいると言えよう。
こうやって少しずつ加算額を稼ぐ仕組みなのだなあと感心していた。

 

追納のトータル金額は約100万円。
奨学金(利子有)を一括返還してから一年がたったころにもなると、口座には再び100万円以上の貯蓄があった。
……これも何かのご縁ということで、一括して追納することにした。


仮に今回支払わなかったとしたら来年も通知が届くだろう。

毎年通知を受け取り、悩むのは好ましくない。
いずれ払うことを選択するだろうと考え、今回さっさと払うことにした。

過去に納めるべきタイミングで納めていなかったというだけで若干金額が割り増しされるのはちょっと嫌だが、今後は傷を広げる一方になる。(実は、いまだにどれほどメリットがあるのかは把握できていないのだが)

支払いを保留しっぱなしというのも何だかスッキリしないので、ここは思い切って過去の清算にお金を使おう。

 

追納手続きのため年金事務所へLet's GO!
もちろん平日の営業のみなので、有給休暇を取得して手続きした。
手続き自体はそんなに難しいものではなく、受付の人に記入した申込書を渡し、後日振込用紙が届き、支払いを実行する。

 

さて、2~3週間後に振込用紙が届いたのは良いが、銀行に振込しに行くのが非常に億劫だ。


何か良い方法はないかと振込用紙を眺めていると、インターネット振込に対応しているとのこと。

色々調査してみたところ、ワンタイムパスワードが必要らしい。

ワン、ワンタイム、ワンタイムパスワード……はっ!

 

銀行口座を開設したときに訳も分からず窓口の人に設定してもらった「あの機能」ということに気づいた。

予期せぬところで繋がるものがあるとなかなか面白い。

結果としてインターネットからポチポチ操作することで振込が可能であることが分かった。

実は振込用紙の番号を入力するのが面倒だったが、外出して現金振り込みするよりは圧倒的に負担が少ないのでかなり助かったものだ。

 

まとめ

前回は奨学金(利子有)を一括返還し、今回は年金を一括追納した話をまとめた。

これでようやく清算すべきものは奨学金(利子無)のみとなり、気長に返還していけばOKという状況にまでたどり着いた。20年プレイヤーとして粛々と返還していく。

清算編はこれにて完了。

次回からはもう少し資産運用っぽい話になるはず……!

資産運用について【清算編】

何となく資産運用することにした。

今年から証券会社のNISA口座を使えるようになった記念(?)に資産運用に至るまでの過程を簡単にまとめておこうと思う。

会社員三年目が終わろうとしつつある現在までのザックリとしたお金の動きを記録してみる。

 

過去の清算奨学金

学生のころは日本学生支援機構にお世話になっていた。

学部4年、修士2年、博士1年の計7年間。
奨学金免除の好機に恵まれなかったのは残念だが、現在もそして今後も粛々と返還していく。

日本学生支援機構の場合、奨学金の返還は貸与終了翌月から数えて7か月目から開始する。返還年数は借りた金額にもよるが最長20年間となる。*1

 

毎月の返還額の負荷はそれまで大きくないのだが、着実に会社員のマネーを削っていく。そう、ボクシングでじわじわと対戦相手の体力を削っていくボディブローのように。7年間お世話になってきたので毎月それなりのボディブローだが、一応現在までは滞りなく返還できている。

 

日本学生支援機構奨学金には無利子の第一種と利子が発生する第二種がある。実は、学部と修士の入学時にそれぞれ一括して50万円分の第二種を借りていた。

毎月の生活は第一種、何かと出費が多い入学時期は第二種を借りるという方針だった。

返還額には第二種が100万円上乗せされている分、人並み以上のボディブローということになる。


さて、会社員として労働を開始してから一年と数か月がたったころ、銀行口座の貯蓄は遂に100万円を超えた。

口座に貯まったことのある桁が一桁増えたことに対してちょっとした実績を解除したかのような喜びがあった。

100万円といえば……第二種奨学金で借りていた額である。
一括返還のために使用するアイディアがすぐに思い浮かんだ。

第一種は利子がないので、じっくりと返還する方針でOKだが、問題は、第二種の方でああり、正直利子があるのは嬉しくない。

しかしながら、一括返還する場合は、手元のお金が一気になくなるというデメリットがある。

 

どうしたものかと、インターネットで先人たちによる考察を参照しながら検討した。

メリットやデメリットを鑑みた結果、第二種を繰り上げ返還することにした。

支出するマネーとしては、引っ越しの際に支払った20万円程度がそれまでの最高値だったので記録更新だ。

 

一括返還、最高に気持ちいい。

 

私の場合はこれに尽きる。選択は人それぞれであるが、全く後悔のないお金の使い方だったように思う。

 

会社員1年目にコツコツと貯まったマネーは2年目にほとんど使い切ることになったが……

 

これで人並み程度の奨学金ボディブローを受けることができる!

 

まとめ

本当はもう少し書きたい内容があったが、思ったより長くなったので今回はここまで。

もう奨学金を借りる事態には遭遇したくないが、一括返還の気持ちよさを味わえ、納得のあるお金の使い方をできたように思える。

資産運用とは直接的に関係ないお話だったが、次回こそは……!

*1:ちなみに私は20年プレイヤー