大学1年~4年まで学生寮に暮らしていた。
初めて親元を離れる生活は慣れないこと不便なことが多く、困惑することもあったが、楽しくもあった。
学生寮を選んだ理由
東京大学進学に伴い地元を離れて上京することになった。
東京で暮らすのは家賃や生活費などお金がかかる。
実家の経済状況はなかなか教えてもらえなかったが結構貧しかったらしい。
実際、高校三年生で進路を決める際に、経済的理由から実家から通えない大学の受験を反対されてしまった。
でもそんな状況を打破してくれたのが学生寮である。
当時、高校の担任教師が学生寮の存在を教えてくれた。
経済的困難を乗り越えるため学生寮を選んだ。
学生寮の概要
閑静な住宅街に位置する古びた4階建。
入寮資格として、地元出身の学生であることが条件のいわゆる「県人寮」である。
そのため東京大学に限らず、他の大学に通う学生も入寮している。
部屋は2種類あり、3畳部屋と6畳部屋と呼ばれていた。
昔はすべての部屋が3畳部屋タイプだったようだ。
というのも、6畳部屋は隣り合った3畳部屋の壁を取り払った構造になっている。
つまり6畳部屋には扉が2つあるのだ。
寮生は大体40~50人。
風呂トイレは共用。
部屋に空調はないため夏は暑く冬は寒い。
食堂では朝ご飯と夜ご飯が提供される。
門限はない。
ルールと言えば
- 風呂掃除当
- 異性を連れ込んでお泊りしない
- マージャンをしない
という3点だ。
入寮時に寮長から明確に説明された。
ちなみに寮長は夫婦で寮の一角に住んでいる。
3畳部屋での暮らし
入寮当初、3畳部屋で生活していた。
6畳部屋はそんなに多くないため大抵は上級生に割り振られる。
部屋に布団、小さいテーブル、カラーボックスを置いたらもうおしまい。
一応収納スペースがあり、各部屋にタンスがあった。
3畳部屋は確かに狭いかもしれないが実は奥が深い。
3畳部屋と言いつつも入口スペースや出窓スペースを含めると実際は4畳半の広さがある。
入口スペースとは寮内用の内履きを脱ぐためのスペースだ。
また、入口スペースの隣には唯一の備え付けの家具であるタンスが鎮座している。
これらが1畳くらいある。
窓は扉とは反対側の面に位置しており、出窓スペースが半畳ほどある。
衣類などはタンスに収納するわけだが、タンスの上や出窓にはコップや歯ブラシなどちょっとしたものを置くのに最適であり、重宝していた。
部屋の中で動き回ることはできないが、一人部屋であるためプライベートが保たれるのは大きな利点だと思う。
それに寂しくなったらすぐ近くに人がいるのは結構ありがたいことだったのだと思う。
仲のいい寮生の部屋を行き来したり、一緒にご飯を食べたり、風呂に入ったりする生活をエンジョイしていた。
3畳の部屋に5~6人で集まってギャグアニメを見て笑い合うという経験はなかなか貴重な時間だったのではないかと今にして思う。
まとめ
学生寮生活について概観した。
学生寮は今でも思い入れの深い施設であり、そこでの生活は人生において最も印象的な部類に属すると思う。
学生寮に関する記事は今後も更新予定。