赤門ラーメンのススメ

本郷キャンパスには食堂がいくつか存在し、安田講堂近辺にある中央食堂には名物メニューの赤門ラーメンがある。

さっと茹でた麺に特製の餡をかけた赤いラーメンだ。

具材はひき肉、きくらげ、もやし、白菜などである。見た目は赤くて激辛に見えるのだが、実際には少し辛い程度で見た目以上に食べやすい。一味唐辛子やニンニク、ラー油をトッピングすることで味を調節可能となっている。

学生時代の昼食と言えば依然として菓子パンで済ませる場合があったが、本郷キャンパスに通うようになってからは赤門ラーメンを食べにいくという大きな楽しみができた。

また、金曜日の夜は生協食堂で赤門ラーメンを食べる習慣もあり、週に2杯くらいお世話になっていたように記憶している。

ちなみに赤門ラーメンは生協のお土産コーナーでも販売している。

会社員生活を始めてからは食べに行けていない。(以前食してから4年ほど経過してしまったのかもしれない)

またいつか行ってみたいと考えている、懐かしの味の思い出だ。

 

本郷生活

本郷キャンパス生活の概要について述べる。本郷キャンパスの基礎知識を概観して、私の生態系の概要を述べる。

 

本郷キャンパス基礎知識

東京大学というとこちらのキャンパスを思い浮かべる人が多いだろう。
赤門や三四郎池、安田講堂といった名所が存在し、歴史と文化が詰まった趣深いキャンパスである。
東京大学の学部生の多くは3、4年生の間、本郷キャンパスに通う。
法学部、経済学部、文学部、理学部、工学部、薬学部、医学部などの主要な学部が配置されている。

また、学部生だけではなく大学院生の多くも本郷キャンパスに通っているため、
学生の平均年齢は思ったよりも高めだ。

一方、理学部数学科や教養学部の方々はそのまま駒場キャンパスで生活する。
本郷キャンパスの最寄り駅は複数ある。本郷三丁目駅東大前駅根津駅などがメインの最寄りであろう。

キャンパス周りは落ち着いた街並みであり、学業や研究に専念できる場所である。

 

私の本郷生活

大学1年生のころと同じ、地元の学生寮で生活していた。

冷房無し、風呂トイレ共用だが誰かしらが帰る場所にいる、というのは楽しいものである。

寮の生活にも慣れてきて、精神的には最も充実していた時だったように思える。

キャンパスまでは基本的には自転車で通った。徒歩なら20分くらいで行ける距離だ。
駒場までは電車を乗り換えて通っていたものだから非常に便利になった。

雨の日は傘を差しながら歩いていく。今にして思えば、当時の通学スタイルを通じて散歩するのが好きになったのかもしれない。

 

本郷キャンパスの図書館には涼みを求めてよく行っていた。寮には冷房が無かったため、夏場の避難所的な癒しスポットだ。図書館へ学生証をかざして入場して進んでいくと、赤いカーペットが敷かれた階段があり、とても印象に残っている。ちょっと古いにおいがして、木の机がその長い歴史を物語っているような感じがした。図書館は特別なスポットだ。

 

食堂では赤門ラーメンという名物料理がある。さっと茹でた麺に特製の餡をかけた辛口のラーメンである。具だくさんで赤い。見た目は赤いもののそこまで辛くはないが、一味唐辛子やニンニク、ラー油をトッピングすることでお好みの辛さに調節可能だった。依然として菓子パンで済ませる場合があったが、赤門ラーメンを食べにいくという大きな楽しみができた。

 

学業面では相変わらずパッとしない方だった。演習や実験のときにたまに高いパフォーマンスを発揮することがあったものだから、一目置いてくれる友人もいたが、結局のところ実力者になりきれなかったように思われる。
講義には何とか追いついて試験をクリアしたものの、果たして学んだことを生きた知識として生かせるようになったのかと問われると、残念ながらそうではなかった。

それでもまあ、規定のカリキュラムを突破したことについては誇りに思っても良いことではないかと今は思う。

 

まとめ

本郷キャンパスでの生活について概観した。

思い返せば、何が好きで、どういうスタイルで生きていくのかを当時からなんとなくつかみかけていたのかもしれない。

そして赤門ラーメンの美味しさに目覚めたのであった。またいつか食べに行きたいと密かに思っている。

 

山手線一周プロジェクト

はじめに

一年近く前の話になるのだが、先日、山手線を歩いて一周してきた。

転職前は東京に住んでいたのだが、転職に伴い引っ越すことが決まった。

東京都民として何か思い残すことはないのかと自分に問いかけたところ、山手線を歩いて一周したいとの声が上がったのだった。

さて、インターネットで調査したところ、志を同じくする者たちのブログ記事がいくつか見つかり参考にした。

山手線の内回り側を歩くのか、もしくは外回り側を歩くのかで流儀があるらしい。経路の詳細にも依るが、一周は大体40kmほどの距離であり、1日がかりで何とか歩き通せるとのこと。

ということで、先人たちの知識を参照した結果、遂行可能な現実的なプロジェクトということが分かった。最後の都民生活を締めくくるのに良い思い出だと考えて、実行することにした。

 

下準備について

今回は比較的距離が短いとされている内回りを選択することにした。家からアクセスしやすい西日暮里駅をスタート地点とした。基本的には線路沿いの道を歩くことになるが、一部区間では線路沿いの道が途切れるため住宅地を歩く必要がある。線路沿い以外の道については予めグーグルマップで確認して要所をザックリ頭に入れて置いて、当日は適宜歩きながらスマートフォンで経路を確認することにした。

服装は、動きやすい運動着とし、体温調整のしやすさを考慮してパーカーを羽織った。また、先人のブログでしばしば言及されていたが、足への負荷がかなり大きいので靴下を二重に履くことが推奨されていたため、それに倣った。

持ち物はタオル、スマートフォン、現金、身分証明書、ティッシュといった最低限の物に限定して、ショルダーバッグに入れて管理した。飲み物や食事などは適宜現地調達とした。現金については大体5千円くらいあれば十分だと個人的には思う。


工程記録

西日暮里駅をスタート地点として、山手線の内回りに沿うような道をひたすらに歩いた。

途中で道に迷ったり雨宿りしたりなどトラブルに見舞われたが、10時間46分というタイムで西日暮里駅に無事に戻ってくることができた。

歩いた距離については計測していなかったが、各駅の到着時刻と駅の写真を記録していたので工程記録としてまとめてみる。

 

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7:52 西日暮里

ここからスタート。プロジェクト開始だ。

 

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8:05 田端

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山手線唯一の踏切(第二中里踏切)


田端―駒込間には山手線では唯一の踏切がある。

 

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8:21 駒込

 

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8:36 巣鴨

 

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8:50 大塚

ここから線路沿いの道から若干外れるので注意が必要だ。地図と現在地をこまめに確認。

 

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9:15 池袋

無事に到着。ひとまず難所を超えた。

 

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9:37 目白

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ネコちゃん

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ぐわしポスト

目白近傍には興味深いオブジェクトが多い印象だ。

 

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9:52 高田馬場

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10:12 新大久保

10:12 新大久保ここで一旦休憩。駅の近くのセブンイレブンのイートインで高菜明太おにぎりを食す。まだまだ元気は残っている。10:26出発。

 

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10:44 新宿

 

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10:56 代々木

明治神宮が癒しスポット。

 

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10:56 原宿

 

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11:23 渋谷

 

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11:39 恵比寿

 

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12:10 目黒

 

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12:37 五反田

スタート地点の西日暮里から大体反対側まで来た。12:56に途中で見つけた公園で休憩。ローソンで購入したわかめおにぎりとチョコクロワッサンを補給。13:20出発。

 

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13:29 大崎

大崎―品川間で道を間違えて大幅ロス。途中で雨に降られながらもパーカーのフードをかぶり歩き続ける。

 

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14:15 品川

道に迷っていたがやっとのことで到着できて歓喜。雨はまだ続く。

 

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14:28 高輪ゲートウェイ

山手線に追加された新しい駅。雨は止んだ。

 

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14:50 田町

この辺りから体力の限界が近づき、リタイヤするか否かで心が揺れ動き始める。

 

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15:10 浜松町

浜松町―新橋間で雨が激しく降ってくる。さすがに歩くのが困難と判断して、15:20から雨宿り。15:28出発。

 

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15:48 新橋

 

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16:12 有楽町

限界に到達。リタイヤするか否かを考える余裕すらなくなる。次の駅へ、いや次の一歩を目標に足を動かす。

 

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16:23 東京

少し休憩。ベンチに座る。結婚式の写真撮影や東京オリンピックのカウントダウンなどが視界に入る。16:30に出発するが、辛すぎて道端でしゃがみ込んでしまう。16:35視界に入った、なか卯で牛丼を食す。少し元気になる。16:46出発。

 

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17:03 神田

高架下のラーメン屋さんに興味を惹かれる。今度行ってみたいな。

 

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17:19 秋葉原

このあたりから悟りを開く。

 

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17:44 御徒町

 

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17:53 上野

 

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18:08 鶯谷

 

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18:30 日暮里

 

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18:38 西日暮里

うぉ…やっと戻ってきた…!


おわりに

山手線を歩いて一周するという実績を遂に解除した。非常に骨の折れる一日となったが東京の街並みを歩いて一望できて面白かった。

なお、翌日はまともに歩行できなかった模様。また、靴下を二重にしていたが、足の裏の皮が若干捲れたり、左足親指の爪が内出血して血豆が出来たりした。

 

実は最近そのときできた血豆が完全になくなり完治したので、約一年前の体験だが記念にこうしてまとめる運びとなった。

さて、今回は内回り経路だったが次回は外回りか…

 

タスク管理アプリについて

現在住んでいる物件に引っ越してからというもの、部屋の秩序を保つために、こまめに掃除するようになった。

床やトイレ、風呂、キッチン、鏡などなどを掃除している。今はもうこれらの掃除タスクは習慣化され、個人的には快適な状態を保てており、満足度が高い状態だ。

 

これらの習慣化にあたって欠かせないツールが、家事タスク管理アプリだ。

「魔法の家事ノート」というアプリを導入している。かれこれ、八か月継続している。

一口に掃除といっても、毎日やるもの、週一くらいでいいもの、月一くらいでいいものといった分類がある。それらすべて頭の中だけで処理するのは負荷が大きい。負荷軽減を目的に色々と調査してみると先ほどの家事タスク管理アプリの存在を知り、試しに導入することにした。

毎日、週一、特定の日にち、月一などの分類で、タスクを予め登録するのが簡単で非常に助かっている。

日々の家事タスクは、アプリを見て、それを一通りこなせばオッケーというスタンスで取り組んでいった結果、習慣化に成功した次第である。

タスクを思い出す工程がなくなり、ただ、アプリを見れば、何をやればよいのか分かる点が一番のメリットだ。その日に何をやるべきかを迷うことがなくなったのがとてもありがたい。また、予め計画しておいた過去の自分に少し感謝だ。

 

次第に、家事タスク以外にも読書や勉強なども「魔法の家事ノート」に登録するようになっていった。

家事以外の習慣化にも個人的にはかなり役立ったのだが、「魔法の家事ノート」には実際にかかった時間を記録する機能はない。

そこでまた色々と探してみたところ「Studypluse」というアプリを見つけた。基本的には中高生用の受験勉強タスク管理アプリとしてよく宣伝されているのだが、自分で自由にタスクを設定することができるため実際には制約は特にない。ストップウォッチ機能やタイマー機能があり、時間を記録するのが簡単である点が良いと感じて導入した。

 

「Studypluse」についてはかれこれ三か月継続している。

「魔法の家事ノート」で管理していた以上に勉強に取り組むようになり、とても効用が高いように感じた。

導入時はそこまで気にしていなかったのだが、記録した勉強時間を簡単に可視化できる点も嬉しい。

一日、一週間、一か月単位で登録した教材の分類まで勉強時間を可視化できる。勉強時間が積み上がっていく感じをグラフで確認できるのも一つの楽しみとなっている。

また例のごとく勉強以外にも、作り置きや漫画などにかかった時間を「Studyplus」に登録するようになっていった。

 

この手のタスク管理アプリには手を出したことはなかったのだが、今の私の生活を支える強力なツールとして機能している。

便利なアプリを気軽に試せる時代のありがたさをかみしめている。

今後もタスク管理アプリを活用して、家事や勉強の継続に努めていく所存だ。

 

反出生主義に関する所感

はじめに

最近、反出生主義という言葉を知った。なお、今の私の知識レベルは、Wikipediaの記事を読んだ程度である。今のところ支持も拒絶もしないものの筋が通っている部分もあるといった印象だ。

興味を惹かれる考えだと思ったものの、思い返してみると思想関連の技術を何も体系的に学んだことがない。強いて言えば、小学校の道徳の授業を受けた記憶がある程度であり、それはすなわち原始人レベルであることを自覚している。

というわけで、倫理学や道徳の考え方について少しずつ知識や技術を学んでいこうと思い立ったのである。
初心を記録するためのメモとして、反出生主義に関する所感を整理してみる。

 

興味を持っている点

反出生主義は、Wikipediaによると下記のような思想とのことである。(私の主観的な裁量により抜粋しているため詳細が気になる方はWikipediaへGO)

 

この世に生まれることおよび子を持つことを否定的に価値づけ、子を持つことを道徳的に悪いと判断する倫理的見解である。誰も産まない価値観が良いことと普及させることで人類を段階的に絶滅させていき、それによって生きるという苦痛を味わうことも無くなり、全てが解決するという考え方である。

 

ひとくちに「反出生主義」と言っても複数の種類があり、1.「誕生否定」すなわち「人間が生まれてきたことを否定する思想」と、2.「出産否定」すなわち「人間を新たに生み出すことを否定する思想」の2種類に大別できる。

 

人類絶滅について

人類絶滅を最終的な達成事項として掲げている点に驚いた。

この点に関して、人類がいずれ絶滅するならばその幕引きの在り方は自分たちで話し合って合意を形成していきたいという流れがあるのかしら、とふと思った。例えば世界的な戦争や巨大隕石の到来、大規模な地殻・天候変動などといったリスクは、数千年、数万年といった時間スケールでは無視できないものだろうし、起きうる最悪の人類滅亡シナリオの一つとも言えよう。

 

反出生主義による人類滅亡は、最悪のシナリオと比較すると、幾分か穏やかな幕引きなのかもしれない。まあ、本当にそういうような学術的な流れがあるかどうかについては、今後の学習を進めるにあたって明らかになることだろうと期待している。

 

しかしながら、現在の技術レベルでは電気水道ガスなどのインフラ設備に関する管理保守は完全自動化できているわけではないとの認識なので、人口が減っていくとどこかのタイミングでそれらのインフラ設備が全く機能しなくなり、穏やかな終末を迎えられるイメージが湧かないものだが。

 

誕生否定について

誕生否定に関してだが、自分でも考えたことがあるような馴染みのある考え方であり、そういう考え方が倫理学的にも検討されていることについて興味を持った。

ただし、生まれてきたことに対する否定については、長年(とはいっても10年くらい)の自己問答の結果、自分のことに関してのみ限定すれば折り合いを付けてしまっている状態でもあるので、それを紹介してみる。

  • もう生まれてきてしまった過去は変えられないし、「もし自分が生まれてこなかったら」という仮定を検討することは非現実的な考え方だと思う
  • 快楽と苦痛の予測計算でたとえ苦痛が勝るとしても、ほんの少し垣間見えた快楽の面に価値を感じているのであれば、それを信じる
  • そして常に自分の今の予測計算が正しいとは限らないし、状況に応じて動的に変化していくものである

私はこれを「趣味で生きている」状態と勝手に呼んでいる。常にこういう考え方で居続けられるかどうかは課題であるものの、ひとまず自分自身の誕生否定については思考のフレームワークとして採用していない状況だ。


興味のある点としては、このような「趣味で生きている」考え方が反出生主義のアンチテーゼとしてどういう位置づけにあるのかということだ。

また、誕生否定では自分だけではなく、「人間が生まれてきたこと一般を否定する思想」もあるらしく、そのあたりももう少し体系的に知っていきたい。

 

出産否定について

出産否定に関してはあまり考えたことのない話題であり、個人的な見解を構成していきたいと思えた。

出産否定の要点として、子が生まれる場合および子が生まれない場合において、それぞれ快楽がある状態と苦痛がある状態について倫理学的な「良い」「悪い」の評価を行う結果、子が生まれない場合の方がより「良い」状態と見なせることと認識している。これを「快楽と苦痛の非対称性」というらしい。

この快楽と苦痛の非対称性は、長年の自己問答の中でがっつり対面してきた考えの一つのように思えて興味を惹かれた。

なお、誕生否定についても同様に、自分が生まれる場合と生まれない場合に場合分けをして評価を行うようだ。


ひとまず論理を追いかけることができ、筋が通っていると思ったのだが、疑問点もいくつかある。

  • そもそも生まれてきていない人の快楽や苦痛を現時点において評価しうるものなのか
  • 「良い」「悪い」とは倫理学的な立場ではどういう意味なのか
  • そしてその「良い」「悪い」を論理的に静的なものとして扱っても妥当なのか

自分の子に対する誕生否定とも言えるが、個人的には立ち止まって考えてみる価値のある話題だと感じた。

いずれにしても、反出生主義の論理展開で使用されている倫理学用語の意味するところがよく分かっていないのが現状である。

これが倫理学や道徳の考え方について学びたいと思う動機である。

 

うんざりしている点

いくつか反出生主義に関する記事を読んでみたところ、議論がかみ合っていない印象を受けた。

記事の内容を読む限り、肯定派のうち、一部の過激な人たちが悪目立ちしており、そういう人たちへの強い反発が状況を混沌化させているように思われた。

また、反出生主義を否定している人の主張は、実際には反出生主義自体ではなく、過激派の極端な論理展開を否定しているだけのように思える。

このような混沌な状況については、うんざりしているし、ネット記事で情報収集することは有益ではないと感じた。

 

現状、私が把握している範囲では、反出生主義をある程度は自分一人でも実行しうるように思えている。例えば出産否定ならば子を産むための行為しなければ、それで済む話なのではないだろうか。

過激派の人は、自分の考える道徳的な価値観を他者に押し付けるモラルハラスメント、あるいは自分の負の感情に目が行き過ぎて自己防衛的な発言をしているだけのように思えた。

価値観や考え方に違いがあるということを理解して、合意が取れないところについては棲み分けるように工夫をする態度が過激派の人に不足しているように思える。

「この壺を買えば幸せになれる!」と信じている人から壺を買うように諭されても、買うか否かの選択の自由は話を聞いている人にあると思うし、合意が取れないのであれば距離を置けば済む話なのでは…?と個人的には思っている。

 

まとめ

最近知った反出生主義という考え方について、今の自分なりの捉え方を整理してみた。

しかしながら、現状の私の倫理方面の知識および技術は全く研磨されていない原始人レベルであることを自覚している。

倫理や道徳の考え方について少しずつ知識や技術を学んでいきたい。

今回は、初心を記録してみたのだが、倫理や道徳について学んだ後に読み返してみるのが少し楽しみである。

 

プチ断捨離

転職に伴い新しい物件に引っ越したついでに、部屋の中のものを整理して使わないものは思い切って処分した。

ミニマリストと言えるほど物を持っていないわけではないが、個人的にはだいぶ広々と部屋を活用できている。

プチ断捨離状態(というのがあるのかどうかは知らないが)を維持しており、ひとまず必要最低限の物だけを部屋に置く方針としている。

今にして思えば、そもそも部屋が狭かったこともあるが以前の物件では全体的にごちゃごちゃした印象で、あまり快適ではなかったように思える。一方、現在の部屋は空間の余白を十分に確保できており、かなり洗練された印象だ。

また、部屋が整理整頓されていると面白いことに、掃除が捗る。以前の物件では、掃除する度にホコリの多さに毎回びっくりしていたものだが、今は掃除頻度が増えたためホコリの量に驚くことはなくなった。

このようなすっきりとした状況を保つためにも、部屋の整理整頓に気を配っている。具体的には、使ったものは元の位置に戻す、床に物を置かない、郵便物は可及的速やかに処理する、を実行している。シンプルだが、その効用はなかなか侮れないものだ。

今のところ8か月ほど快適な状態を保持できているので、今後も継続していきたい所存である。

 

転職について

実は半年ほど前に転職した。色々と環境の変化があったが、最近落ち着いてきたので転職関連の話を備忘録として整理してみる。

 

仕事概要

前職には3年勤め、現職は2社目となる。
これまでの会社の仕事では、Computer Aided Engineering(CAE))と言われるモノづくり系のシミュレーションソフトに携わってきている。

個人的な所感として、物理的な方程式を数値解析で解いていくのだが、その際に様々な工学的判断を必要とし、定式化における近似手法や対象のモデリング手法、解析結果の妥当性、実験結果との相関性、計算時間を短縮させる工夫、パラメータスタディなどなど話題が多く奥が深い点が難しくもあり面白いところなのだと思っている。

大学院では物理を専攻し、実験系の研究室に所属していたが、物理や数学の知識を活かした仕事を探した結果、シミュレーション関連の仕事が魅力的に思え、CAEの世界へと飛び込んでいった。
前職ではCAEソフトの受託解析と販売に携わり、現職ではCAEソフト開発に携わっている。
学生時代の実験物理から前職の数値解析技術職への転身についても思い切った選択肢であったが、今回の転職はCAEソフトのユーザー側から開発者側への転身ということで、より勇気の要する選択だったように感じている。

 

会社員活動について

会社員4年目としての率直な感想として、そもそも組織の中で働くのはあまり向いていないように感じている。
比較的一人で黙々と作業することができる業種だと思っているが、チームプレーやリーダーシップを発揮せねばならない場面は少なからずあるもので、その度ごとに疲れやストレスを感じやすいと個人的には分析している。
勿論、一人では太刀打ちできない大きなプロジェクトを達成するのはやりがいのあることだとは思うが、順番に話をする、人前で意見を言う、などといったことは強い刺激なのでなるべく減らしていきたいというのが本音である。
しかしながら耐え難いストレスというほどでもないということもまた事実であり、皆そうやっているものだと言われれば、そういうものなのかと納得してしまう側面もある。
だが、これからのことはよく分からないものの、将来的には独立していきたいという願望は何となく持っていて、それは今後無視できないものになるだろうと直観している。
いきなり一人でお金を稼いでいく立ち回りはハードルが高すぎるので、まずは仕事を通じて社会スキルや数値解析、プログラミングなど広く技術研鑽に励んでいるような状態である。

 

転職のきっかけ

前職ではパワーハラスメントや不正行為といった致命的な問題は全然なく、非常に良好な労働環境だったように思っている。
ただ、個人的には業務内容に何となく息苦しさを感じていた。
前職ではソフトウェアの販売や受託解析がメイン業務となっており、自社製のコンテンツは特にない状態だった。
販売関連では、ユーザーと開発元の間に入ってユーザーの立場に寄り添ったソフトウェアの細やかなサポートを提供する。
受託解析では、顧客の課題や計算したい解析を業務委託する形式で、解析条件やモデリング方法などを顧客と相談しつつ解析結果を提供する。
ざっくりこんな感じの業務内容で、面白さややりがいなどを見出すことはある程度できていたのだが、研究開発的な新たな一手を探求するような方向性を個人的には求めており、そのあたりのミスマッチが息苦しさに繋がっていたのだと思える。
転職のきっかけを一言でまとめるならば、新たな一手を探求する側面を仕事に取り入れたくなったからだ。

 

転職活動について

転職活動は転職に特化したサービスを提供するサイトに登録して行った。
登録した転職サイトは2つであり、一方は求人を自分で探索していくタイプのもの、もう一方は企業やエージェント側からスカウトをもらって選考を進めるタイプのものだった。
面接は4社と行い、業種はCAE関連やAIエンジニア、業界は自動車、ソフトウェアベンダー、半導体、ネット通販だった。

研究開発をキーワードに特に業種や業界にこだわらず転職活動を行った。
活動期間は半年ほど。
最終的にはシミュレーションソフト開発の仕事に就くことになった。

 

まとめ

転職についてまとめてみた。
ひとまず希望していた研究開発的な職業に無事転職することができた。
現職ではまだまだ戦力と言い難い状態だが、がんばっていきたい所存である。